【ブログ】コミュニケーションが苦手「雑談が効果的な訓練に」
当事業所では不定期にコミュニケーションの訓練を様々なスタイルで実施しております。
精神障害や発達障害の方の中にはコミュニケーションや人間関係について苦手意識を持たれている方が少なくありません。
そのため当事業所では「ベーシックコミュニケーショントレーニング」と称して人との会話に慣れるための訓練を行っております。
複数のスタイルの中でも今回行った訓練は「雑談」です。
ルールは以下
- 1チーム3人~4人で実施
- 話の内容は自由
- 誰が何を話すかルールは決まっていない
- 支援員が一人必ず加わる
1対1の会話と比べ、複数人での会話は難易度が向上します。
しかもテーマの無い雑談となると更に難しくなるので、より実践的な練習を行うことが出来ます。

雑談訓練により、こんな訓練効果を期待することが出来る
①「話す・聞く」のバランス感覚が身につく
共通効果
自分ばかり話す/黙りすぎるを防ぎやすくなる
話題の受け渡し(順番・間)が体感的に分かる
障害特性別
◆ASD(自閉スペクトラム症)
一方的に話し続ける/急に話題を変える傾向の調整
他者の発言を「待つ」感覚の習得
◆ADHD
割り込み・思いつき発言を抑える練習
話すタイミングを意識できる
◆精神障害(統合失調症・気分障害など)
会話の流れを掴むことで混乱や不安が減る
②「空気感」「暗黙のルール」を安全に体験できる
共通効果
正解がない雑談の中で、場の雰囲気を感じ取る力が育つ
失敗しても修正できる経験を積める
障害特性別
◆ASD
表情・声のトーン・相づちなど非言語情報への気づき
「今は深掘りしない方がいい話題」の感覚を学べる
◆精神障害(不安障害・うつ病)
他者の反応を過度に悪く解釈しにくくなる
被害的・否定的な思考の修正材料になる
③「自己開示の量」を調整する練習になる
共通効果
どこまで話してよいかの境界線が分かる
プライベートを守りつつ会話する力が育つ
障害特性別
◆ASD
専門的・詳細すぎる話を調整する力
◆ADHD
衝動的な過剰開示の抑制
◆精神障害
重すぎる話題(症状・過去の体験)を場に合わせて抑える練習
「話さなくても関係は壊れない」安心感
④ 対人不安・緊張が段階的に軽減される
共通効果
1対1より負担が分散され、参加しやすい
成功体験を積みやすい
障害特性別
◆社交不安・うつ状態
注目が分散されることで緊張が和らぐ
「話さなくても居場所がある」感覚を得られる
◆ASD
人数が少ないことで刺激過多を防げる
◆ADHD
場が動くことで集中を保ちやすい
⑤ 就労・日常生活への汎用性が高い
共通効果
職場の休憩時間・雑談・ミーティング前後に直結
「仕事以前の人間関係づくり」に役立つ
障害特性別
◆ASD
報連相以外の会話への苦手意識が軽減
◆ADHD
人間関係トラブルの予防(言い過ぎ・誤解)
◆精神障害
孤立感の軽減、復職・就労への心理的ハードル低下
まとめ
人と上手に会話をするための訓練は学校で教わることはありませんし、社会へ出たらなおさら誰も教えてくれません。
会話に対し苦手意識をもっていたり、どんなシチュエーションが苦手なのかを自分でわかっている方は改善も比較的早めかと思いますが、人との会話で良くない言動をとっていることに気付いていないという方は、誰かに指摘を受けないと気づくことが出来ません。
そのためこのような訓練を通じて、人との会話における自分の改善点を知るということは、今後長く安定して働き続けるためにはとても重要です。
かといって自分から無理に会話に参加をする必要はありませんが、雑談ってとても自然なタイミングでやってくるので、そんな時の為に役立つよう準備しておけば安心ですよね。


