【ブログ】統合失調症「多様な症状と向き合いながら、自分に合った働き方を見つけるには」
統合失調症とは、正直まだ「謎」の多い病気だと思います。
その症状は人によって様々で、寛解や再発を繰り替えすことの多い病気だと思います。その為、自分に合った就職先を見つけることは困難なことが多く、特に長く安定して働き続けることが難しい病気でもあります。
そんな統合失調症の方への参考になるよう、症状のタイプに応じた就職・仕事選びのヒントを整理してみたいと思います。

症状別の困りごとと向いている仕事の傾向
【1】陽性症状(幻聴・妄想など)が強く出る方
刺激の少ない環境(静かな作業、1人で完結する業務)が重要で、定期的な服薬と休息の確保が必須です。
過去のトラウマや嫌な思い出とつながりやすい環境は特に避けた方が良いでしょう。
業務例:倉庫内作業、データ入力、封入作業など
【2】陰性症状(意欲低下、感情表出の乏しさ)が強い方
業務の見通しが立ちやすくルーティン化されている仕事が良いでしょう。
また、評価やコミュニケーションのプレッシャーが少ない環境も大切です。
例:清掃、軽作業、補助的な事務、スキルがあればプログラム構築作業やデバッグ作業など。
【3】認知機能の障害(記憶力・集中力の低下)がある方
作業工程が短くシンプルな仕事、メモや支援ツールの使用が許容されている環境。
物事に飽きやすいため、午前と午後などで作業を替えられる職場が良いでしょう。
例:ラベル貼り、品出し、マニュアル重視の作業。
“自分に合った仕事”はどう見つける?
就労移行支援やB型事業所など、段階的なステップを踏みながら自分の得意・不得意を見つけていくのもいいと思います。 地域若者サポートステーションの様な場所へ通うのも刺激になると思います。
就職に向けたというよりも、人と接することで自分のことを知るきっかけ作りにもなるかと思います。
統合失調症の方が働く上で大切にしたいポイント
働くこと自体が「症状安定の一助」になることもありますが、無理は禁物です。
「休みながら働く」「働きながら治す」という意識を持つと良いでしょう。
障害者雇用を活用して、職場の方の理解を得ることも大切ですが、注意も必要です。
寛解状態になると、治ったと思い無理をしてしまいがちです。 特に職場の方(上司や先輩など)が、「以外と大丈夫そうですね」と考え、徐々に一般の人と同じような扱いになってしまうのは最も危険です。
まとめ
統合失調症は周りの方の助けが非常に重要な病気だと思います。
医師には症状を全て隠さず伝えて下さい。伝えることが面倒な方は紙に書いてまとめて渡してもいいと思います。家族のサポートだけで社会に出ることは難しいため、福祉の支援をもらうことをお勧めします。
そして何よりも重要なことは「自己理解」です。
自分の症状や特性をしっかりと自覚することから始めて下さい。それはゆっくりで大丈夫です、焦らないことも重要です。段階を踏みながら病気に向かってみて下さい。
ポイントを守れば安定して長く働き続けることが出来ると思います。
