【ブログ】発達障害「なぜ空気を読むことが出来ないのか?」
なぜ空気を読むことが出来ないのか?
これには個人の特性によって違いはあると思いますが、今回は一部の例を紹介したいと思います。
複数のことを同時に出来ない
人との会話は、相手の表情や仕草、声のトーンなどを確認しつつ話を聞きいたり、相手の反応を見ながらこちらの話をするかと思いますが、2つ以上のことを同時にできない特性を持っている方は、話を聞くことに集中してしまうため、相手の表情や仕草をうかがう余裕が無いのです。
そのため、相手の反応などを気にすることなく自分の話ばかりしてしまったり、相手が嫌な反応をしていても、そのまま話続けてしまうことがあるのです。
逆もあると思います、相手の表情に意識が集中してしまい、話の内容を全く聞いておらず、話についていけないパターンもあるようです。
同じことで言いますと、学校の板書が当てはまります。
先生の話を聞きながら、黒板に書かれてことをノートに写すことはできません。
そのため、どちらかがおろそかになってしまうのです。

その影響で、人との会話をしなくなってしまう
人との会話、もしくは複数でのディスカッションなどを苦手とする中で、だんだん人との会話を避けるようになり、一般的な人と比べても、人との会話数が大幅に減ってしまい、会話の経験値が溜まらず、会話に対するスキルが著しく低下してしまうのです。
子供の頃や、成長期の頃、一般的には人との会話を通じながら、気づかないうちに会話のスキルが向上しているのです。
友達とケンカしたとき、自分が言った言葉によって相手の表情がどう変化したのかを気づかないうちに学習していると思います。
電話で友人と会話したとき、微妙な言葉のニュアンスの変化で相手の気持ちを察する練習をしているのかもしれませんね。
そんな感じで、気づかないうちに、幼少期や成長期に人とのコミュニケーションを通じて、表情や仕草、声のトーンの変化によって相手の気持ちを察するスキルがどんどん身に付いているのですが、人との会話数が少ない場合、相手の気持ちを察するスキルが低いため「空気を読む」ことが出来なくなってしまうのです。
ではどうしたら、スキルが向上するのか?
複数のことを同時には出来ないため、会話のみにフォーカスした訓練が効果的と思われます。
テーマに沿って話をすれば話題に困らないと思います。
そして、今の話の中で「この言葉が嬉しかったです」とか、「この言葉は少し悲しい気持ちになりました」などと、正直に気持ちを伝えることで、少しずつ察する能力がついてくるかと思います。
会話に慣れることで、もしかしたら話ながら相手の表情を気にすることが出来るようになれるかもしれません。とにかく会話の絶対数を増やすことが大切ではないかと思います。
